商品概要
平成27酒造年度に初めて採用した広島県産酒造好適米「八反錦」は、丈を短くし、病気にも強く栽培しやすいように改良された品種で、大粒で、吸水が良好で溶けやすい特徴を持っています。今期で9年目を迎えますが、香り高く、雑味の少ない上質なバランスのとれた味わいを醸してきました。今期は、製麹の改善検証として、津島屋らしい華やかな吟醸香をしっかりと表現し、深みのある甘さやジューシーさを楽しめる上質感を備えた酒質を狙って醸しました。滓がらみによるシルキーな舌触りをお楽しみいただける薄にごり限定バージョンです。
蔵元コメント
名古屋国税局の酒造講習で、東海地方より西日本の酒米は、今年も大変硬く溶け難い懸念があるという報告を受けて、吸水歩合を高くする等の対策を準備しました。元々、八反錦自体はとても柔らかいお米なので、洗米作業や限定吸水等の原料処理は特に慎重に行いました。発酵自体はやや前急傾向を示したのも予想通りで、後半まで安定した品温管理を進めて上槽することが出来ました。滓がらみとすることで、クリーミーでマイルドな味わいを表現します。醪はかなり溶けた印象でしたが、上槽後の粕歩合が46%と純米大吟醸に匹敵する贅沢な仕込となりました。